久喜市議会の令和元年11月定例会が開催された。この会議では、市政に対する質問から始まり、特に台風19号による災害対応に関する議論が活発に行われた。
特に平沢健一郎議員は、台風19号による災害対応について質問し、消防団のスマートフォン活用について言及した。消防団員がハザードマップを即座に閲覧できるよう、地図ベースでの改善を求めた。また、避難場所の確保についても触れ、栗橋北彩高校の避難所利用の必要性を示した。市民部長の市川竜哉氏は、過去には拠点避難所として小学校や中学校で対応していた点を説明し、今後栗橋北彩高校も主要な避難所にするための協議を進めていると強調した。
また、平沢議員は、台風19号による農家の稲わら処理についても質問した。市民部長は、国の支援の利用期限について案内し、JAとの連携を図る方針を示した。これにより、近隣農家が抱えている懸念に対処する実績を上げようとしていることが伺えた。
次に藤田議員は、都市計画の変更に関しての質問を行った。特に、菖蒲町の都市計画の見直しの影響が話題に。建設部長は、準防火地域の設定による影響や、住環境の改善について説明しながら、地域の特性を生かした町づくりの重要性を述べた。特に規制が強化される中でコスト面の懸念も示され、今後の土地利用に関する議論が続くであろう。
また、公立学校のトイレ大規模改修についても、多くの議員が質問した。教育部長の野原隆氏は、トイレの洋式化を進めている現状を説明し、改修工事のスケジュールやその内容についても言及。各学校での意見を尊重しながらも、迅速に進めていく必要性を訴えた。
さらに、見沼代用水が世界かんがい施設遺産として認定されたことも議論の対象となった。利根川との関連性や観光資源としての活用方法について、地域間連携が重要であるとの意見が挙がった。市民部長は、周知活動を進め、紹介コーナー等を設ける計画についても示した。
最後に、岡崎克巳議員は、受動喫煙防止対策について質問をする中で、喫煙所問題の深刻さを指摘。久喜駅東西口両方にある喫煙スペースの改善方法や、地域の飲食店への啓発の必要性についても触れた。市側では、衛生管理や喫煙マナーの向上を目指そうとしている姿勢が伺えた。そのためには、地域住民との協力が不可欠であることが強調された。
久喜市議会の討議は、行政と市民の信頼を築くための重要な場であり、この後も引き続き多様な課題解決に向けた議論が進むことが期待されている。