令和5年12月5日、久喜市議会は定例会を開き、市政に対する質問が行われた。議員らは子育て支援や学校施設の老朽化対策、道路整備など様々な課題について議論を展開した。この中で、特に注目されたのは子供に関する支援措置である。
まず、子育て相談体制の充実について意見が集まった。議員は、桜田複合施設に子育て相談員を配置し、親が気軽に相談できる環境を整備する重要性を指摘。「そのような環境があれば、地域の子育て家庭にとって大変有意義な場所になるだろう」と述べた。
さらに、学校給食費についても課題が多く指摘された。物価の高騰が続く中、平成29年から続く給食費の改定に対して、さらなる公的支援が求められるとの声があがり、周知徹底の必要性が強調された。複数の議員が「このままでは県内でも高い位置を占めることになる」と懸念を示し、特に保護者負担を軽減するための施策が必要だとの意見が多数寄せられた。
また、高齢者や子供に配慮した道の整備が進められることが期待され、特に市道鷲宮20号線の凹凸問題については、「安全を確保するためにも早急に対策を講じる必要がある」との声が上がった。他の市道についても同様の状況が見られるため、包括的な調査を行い、必要な場所の整備計画を立てる必要があった。
学校施設の老朽化に関しては、今後の維持管理計画について明示的な方向性を示す必要があり、予防保全策へ転換すべきとの意見が相次いだ。小中学校の校舎の使用年数が経過しつつある中で、将来的な適正配置についても意見が集まった。「長寿命化を図ることはいたって重要である」とする考え方に、多くの参加者が同意した。
後半では、鷲宮東コミュニティセンターの存続を求める声が請願として提出され、地域の声が政策に反映されるべきとの意見も出た。「地域が必要とする施設は維持されるべきである」との声もあれば、「新設される施設に期待するのも良いが、現在のニーズにどう応えるかが課題」との指摘もされた。
最後に、議会運営委員会でのやり取りから、今後の方針については慎重に進められるべきとの結論に至った。市は、急激な物価高騰や学校施設の老朽化対策、子育て支援措置をしっかりと検討する必要がある。