久喜市議会の定例会が令和6年2月29日に開催され、出席議員24名が参加する中で市政に関する質問が行われた。
市政に対する質問では、貴志信智議員が久喜市内の教育環境における課題について取り上げた。特に、国のGIGAスクール構想に基づき配布された端末が故障している現状を指摘し、更新計画が急務であると強調した。具体的には、貴志議員は「現在、約1,000台の端末に不具合が生じ、446台が修理中で、約690名の児童生徒が手元に端末を持っていない」と述べ、その影響が学習に支障をきたしている現状を説明した。教育長の柿沼光夫氏は、「令和7年度末までに端末の計画的な更新を実施する予定」と応じた。
さらに、貴志議員は公共施設の安全確保の重要性も訴えた。学校の外壁の不具合が続発している中で、現状の危険を放置してはならないと警鐘を鳴らした。教育長は「必要な修繕を迅速に進める方針」とし、具体的な検査・修繕スケジュールについても言及した。
次に、別の議員からは、フルマラソンの計画が断念された経緯について質問が寄せられた。市長は、「様々な状況を考慮し、政治的に判断を行った結果」と説明したが、具体的な理由については明言しなかった。また、再度、久喜マラソン大会における外部刺激として、地域のスポーツイベントを活性化させるための施策が強調された。
最後に、久喜市の国際化についても議論が及び、市民部長は、外国籍住民が増加している状況を踏まえ「多文化共生社会の実現に向けて、外国人住民の方々との交流を進化させていく必要がある」とした。今後の計画が期待されるところである。
市は、全体として迅速かつ具体的な対応を進める必要があり、特に教育の現場では、安全・安心な環境づくりが急務である。ただし、各種施策の実施においては、住民からの理解と協力が不可欠であることを念頭に置き今後の運営に取り組むべきであろう。