加須市は、令和元年第3回市議会定例会を開催した。
議長の竹内政雄氏は、冒頭に諸般の報告を行い、出納検査の結果や定例会に提出される議案について説明した後、日程の進行に移った。特に注目されたのは、補正予算案の説明であり、台風第19号に関連することが多かった。
市長の大橋良一氏は、台風被害による影響を受け、今回の補正予算には災害対策が含まれることを強調した。具体的には、職員の人件費や、子育て支援センターにかかる修繕費、農作物に対する災害対策費が挙げられた。また、道路の災害復旧事業や防災管理事業の費用も含まれており、補正予算総額は18億6,832万2,000円に上る。
さらに、議案の審議のなかで、議員報酬や職員の給与に関する改正案も提出された。田中良夫議員からは、議会基本条例の改正に関する議案が提起され、質疑が行われた。質疑応答では、質疑の制限や議会運営について意見が交わされたが、監視機能を縮小するのではないかとの懸念も示された。
一方で新井好一議員は、議会の運営において、会派間の調整が重要であり、発言の時間制限が活性化につながるとの意見も述べた。また、これらの議案の採決が行われ、議第1号議案は起立多数で可決された。
議長は次会の日程を報告し、定例会を締めくくった。加須市には、台風などの自然災害に対する具体的な対策が求められている中で、議会のチェック機能と市民への説明責任が重要視されている状況が浮かび上がった。