加須市は令和5年第4回定例会を開催し、主要な課題である市政に対する一般質問が行われた。議員たちが提起した複数のテーマには、予防接種事業や重点支援地方交付金、また埼玉県こども医療費制度が含まれている。特に、米の高温障害や学校給食費の無償化は重要な議題として扱われた。
中條恵子議員は、予防接種事業の拡大について言及。特に高齢者肺炎球菌ワクチン接種について、過去5年間の接種率の疑問を呈した。また、コロナワクチン以外の接種状況や重要性を訴えた。この意義を強調した松永勝也健康医療部長は、接種者数や接種率を示し、接種率の向上に向けた取り組みが必要であると述べた。
さらに、及川和子議員は法人税の高騰に伴う支援策の強化を求めた。具体的には、国からの交付金を利用し、低所得世帯支援や教育支援を強化する考えを示す。また、市内での物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対し、具体的な支援策を市として考慮すべきであるとも述べた。
松本幸子議員は、子どもと女性の命を守るための施策を強調し、特に乳がん検診の受診率向上に向けた経済的負担を軽減すべきと提案した。これに関し、健康医療部長は、無料化の可能性について現状を説明し、市民への周知を強化する意向を示した。
最後に、佐伯由恵議員は、騎西城の出土品が文化庁の展示会で取り上げられたことに感動を表し、この歴史的な資源を活かしたまちづくりの必要性を強調した。市長は、騎西城の歴史的価値を地域活性化に繋げる計画について検討していることを説明した。
今回の定例会では、各議員が市民の生活向上に向けた施策の必要性を訴え、より良い加須市を目指す強い意志が感じられた。これらの議論を通じて、加須市が直面する現代の課題に対して、具体的な施策を実施する姿勢が求められる。