加須市議会の第4回定例会が12月4日に開催され、新型コロナウイルス感染症対策や地域経済の支援等が議題に上った。
一般質問では、新井好一議員が新型コロナウイルスの拡大防止を呼びかけ、市内の感染状況について具体的なデータを求めた。その中で、新井議員は加須市における感染者の急増を懸念し、特に11月以降の感染拡大に警戒心を強めた。これに対し、萩原利一健康医療部長は、71名の感染者のうち、感染源が疑われる接触者の66.2%が陽性者との接触と報告し、家庭内感染が多い状況を示した。
また、議会では、感染の中和剤としての役割を果たすため、広域的かつ定期的なPCR検査を行うことの必要性が強調された。特に、高齢者施設に勤務するスタッフへの定期検査は、感染の広がりを防ぐために不可欠であり、これを実施するよう求める声が上がった。
さらに、介護保険や国民健康保険についても協議が行われた。国保税の引き上げが懸念される中、小坂徳蔵議員は、医療費が減少した結果、財政的に余裕が生まれる可能性を指摘した。これに対し、加須市長の大橋良一氏は、国保や介護保険の運営の安定性を確保するため、慎重に判断を行うと述べた。特に介護基盤の整備が重要視されており、地域における特養ホームの入所待機者が増えている現状を受け、今後の施策について市民との連携強化を図る必要があることが強調された。
総じて、議会では新型コロナウイルス感染症対策に伴う柔軟な運営と財政支援、そして介護を含む地域福祉の充実が求められた。このような中で、住民への情報発信と理解促進のための施策が必要であると結論づけられた。議論は、今後の感染状況や政策策定に向けた取組に影響を与えるものと予想されている。