令和4年第2回加須市議会定例会では、市政への一般質問が行われ、特に環境問題と健康への取り組みが注目を集めた。
まず、10番の野中芳子議員はカーボンニュートラルの取り組みについて質問した。野中議員は、加須市が2050年の目標に向けた具体的な削減目標を策定し、進捗状況を示す必要があると強調した。これに対して福田浩一環境安全部長は、現時点では目標設定に至っていないことを説明し、地方公共団体実行計画の骨子を今年度内に策定する意向を述べた。
次に、成人の帯状疱疹ワクチン助成についての質問もあった。野中議員は、帯状疱疹ワクチンの助成制度の導入を検討し、他市の事例を挙げながら市の助成を求めた。小野田靖健康医療部長は、ワクチン自体は任意接種であるため、助成の実施は国の動向を注視していると述べた。
その後、プラスチック削減についても質問があり、市としての取り組みや市民への啓発活動の重要性が語られた。福田部長は、プラスチックの資源循環促進法の施行に基づいて、地元企業への働きかけを継続していると説明した。
また、佐伯由恵議員からは農業支援と降ひょうによる被害についての質問があり、特に被害に遭った麦や梨の支援や販路拡大が提案された。角田市長は、被害農産物の販路拡大に努め、市とJAとの連携を強調し、農家の支援強化を約束した。
さらに、時給の引き上げに関連する提案もあり、教職員の長時間労働問題についても言及された。教育長は、教員の健康と働き方改革は今後の重要な政策テーマであるとし、改善に向けた取り組みを進める方針を示した。
最後に、加須市における気候危機打開に向けた取り組みとして、ゼロカーボンシティ宣言をいつ実行するのかという質問があり、角田市長は現在の進捗状況を踏まえ、早急な宣言を目指すると回答した。
このように、加須市の議会は市民の関心が高い環境関連問題や健康支援に対し、具体的な取り組みを明言する重要な機会となった。今後の行動に期待が寄せられる。