令和3年3月3日に開催された加須市議会の第1回定例会では、議員による一般質問が行われた。今回の会議では、公共施設の混雑状況や新型コロナウイルス予防接種、さらには性的少数者の配慮、子どもの健やかな成長に向けた取り組みなど、多岐にわたるテーマが取り上げられた。
初めに、14番の森本寿子議員は、公共施設における混雑状況の可視化について質問した。森本議員は、避難情報をリアルタイムで伝えるシステム「VACAN」の導入を提案し、有事の際には市民に対する安全な情報提供が重要であると訴えた。この提言に対し、環境安全部長の栗原茂氏は、既存の防災アプリを通じて混雑状況を把握する機能が計画されていることを回答した。
次に、新型コロナウイルス予防接種について、森本議員は会場の混雑状況を可視化することの重要性を強調した。しかし、環境安全部長の栗原氏は、事前予約の仕組みで混雑が起きないように管理できるとの見解を示した。
また、性的少数者の配慮についての質問もあり、森本議員は性的少数者カップルにも市営住宅への申請を認めるよう求めた。建設部長の江原和弘氏は、入居審査において厳しい基準が存在するため、現状では難しいと答えた。さらに、子どもたちのための「命の安全教育」の導入に関しても触れられ、学校教育部長からの詳しい説明が行われ、教育が多角的に実施されていることが確認された。
議題の中で幸せのクローバーによる地域活性化の提案もあり、加須市民活動の自立を促すことが強調された。これに対し、総合政策部長の高橋宏晃氏は、市民活動支援事業などを通じて連携を続ける意向を示した。今回の定例会では、多様なテーマに関する活発な議論が交わされ、市民生活の向上につながる新たな施策が期待される。