令和5年12月1日、加須市議会は第4回定例会を実施し、市政への一般質問が行われた。特に、子ども関連の提案とがん対策が議題に上がり、市民の関心を集めた。
初めに登壇した池田年美議員は、教育施策「COCOLOプラン」の推進について言及した。少子化や児童虐待、そして不登校問題が深刻化する現在、子どもの最善の利益を第一に考えた取り組みが求められていると述べた。具体的には、不登校を防ぐための多様な学びの環境整備が重要であり、教育支援センターの設置などが挙げられた。
さらに、ユニボイスの導入についても発言があり、視覚障害者や高齢者の情報取得を支援する施策が進められるべきだと訴えた。時代に即した適切なコミュニケーション施策の実施が期待されている。
また、親の雇用状況に依存しない保育所の利用を提案し、「こども誰でも通園制度」の導入を促した。これは、すべての子どもが平等に教育を受ける権利を享受するための重要な施策である。
次に、森本寿子議員ががん対策の充実を訴え、がん検診受診率向上の取り組みを強化する必要性を強調した。具体的には、医療用ウィッグや補正下着の購入費助成についても言及され、実現の必要性を訴えた。
新井好一議員は、埼玉一の米どころを守るための施策として、農家への支援を強く求め、昨今の高温障害が多大な影響を及ぼしているとの認識を示した。また、「田んぼダム」の導入についても期待を寄せ、その効果と地域に与えるメリットを説明した。これにより、災害対策の一環として河川の貯留力を高める重要性が再確認された。
最後に、発言の多くが、市民が直面している様々な問題に対する解決策を示唆するもので、特に子どもや高齢者など社会的弱者への配慮が強く求められていることが印象的であった。市議会では参加者全員がこの確固たる認識を持ち続けることが必要であると確認された。