令和4年第3回加須市議会定例会が開会され、複数の議案が討議された。
会期は9月1日から10月3日までの33日間と決定された。議長の栗原肇氏が、議員から異論がなかったことを確認し、会期の決定を正式に宣告した。
一つ目の大きな議題は令和4年度通常予算の補正である。市長の角田守良氏が提案した補正予算には、合計で15億2,901万2,000円の増額が含まれており、主に新型コロナウイルス対策や農業支援が目的とされている。特に、降ひょうによる農作物被害を受けた農業者を支援するための補助金が盛り込まれている。さらに、保育所の感染対策のための抗原検査キット配布に関する経費も計上されており、現状への対応が求められている。
次に令和3年度の一般会計決算が報告され、これまでの支出の成果が検証された。会計管理者の武澤昌代氏によると、令和3年度は518億円の歳入があり、前年度比で約10.2%の減少という厳しい結果が報告された。一方、歳出は454億円で、こちらも減少しており、財政の健全化が今後の課題とされている。
さらに議案の中には、職員の育児休業取得要件緩和や定年延長に関する条例の改正も含まれている。これらの改正は、職員福祉や労働環境を改善することを目的としており、特に女性職員の意向を反映したものであるとの説明があり、議会メンバーからも賛同を得ている様子が伺えた。
市長の角田氏は、補正予算の目的について「農業者の皆様を『食べて応援』します」と表明。地域振興に向けた打開策を提案し、実行に移す意欲を示した。一連の議題は今後数回の会議で引き続き議論される見込みであり、市政府の努力が注目されている。