令和元年12月6日、伊奈町議会は第5回定例会を開き、台風19号による災害への対応に関する議論が行われた。
まず、災害対策本部が実施した判断や対応について議論された。町の対応は事前に設定された自主避難所の開設であり、これにより町民の安全を最優先に考えたと評価された。しかし、発言者からは、避難所設置地点に関して、低地の学校など不適切な場所が選ばれたことが指摘された。他の高台に位置する避難所の選定も検討する必要があるとの意見が強調された。
また、情報伝達の体制については、IT機器へのアクセスができない高齢者や障碍者への配慮が不足しているとの指摘があった。メールや緊急速報メールだけでは情報が伝わりづらい状況であり、従来の防災行政無線や自動電話システムの利用促進が求められた。
台風19号による農業被害についても話題となり、多くの農作物は守られたものの、地域では稲わらの問題が報告された。町は農業支援策を通じて、農業者を支援する意思を固めている。
台風19号に伴う道路の冠水問題についても議論された。伊奈町では内宿台六丁目を中心に複数の冠水地点が確認されており、その対策が急がれる。また、綾瀬川の河川規模について、河床掘削や堤防強化などの見直しが必要とされている。
一方で、国歌「君が代」についても言及され、日本国民の愛国心を育む教育が求められている。各校では国歌の理解を深めるための取り組みがなされているが、さらに充実した指導が期待されている。
最後に、伊奈町の総合振興計画後期基本計画の進捗についても報告された。町の目指す将来像や、住民からの意見をいかに反映させるかが課題として挙げられた。