伊奈町議会の6月定例会では、複数の重要なテーマが議論された。町内でのヤングケアラーへの支援については、特にその実態の把握と早期発見に向けた取り組みが求められた。現段階では明確な事例は少ないものの、今年度のアンケート実施によってさらなる情報収集が期待されている。特に、家庭における支援が必要な子供たちが見えにくい背景があるため、有効なサポート体制の構築が重要であると強調された。
次に、物価高騰が学校給食に与える影響が取り上げられ、特に食材費の上昇が実際の献立や内容に影響を及ぼしていることが指摘された。教育委員会は、安価な食材への切り替えや献立の工夫を通じて、栄養を保ちながらもコストを抑える努力を続けていると説明した。また、新型コロナウイルス感染症対応の地方創生臨時交付金を活用した施策も視野に入れ、保護者の負担を軽減するための具体策が求められた。
学校給食費の公会計化に関しては、多くの自治体での導入事例が示されており、埼玉県内でも先進市の協力を得て準備が進められている。しかし、他市の課題も考慮しながら慎重に進める必要があるとのことだ。訪問教員は、研修や情報共有を通じて、子供たちへの適切なサポートを継続していくことが強調された。
最後に、上尾伊奈斎場つつじ苑の運営についてが取り上げられた。稼働率やシステムの変更などが力点となり、特に冬場の葬儀に需要が集中する中での運営改善が求められる。友引の日に葬儀を行わないという伝統があるが、これにこだわることが問題視されており、業務の柔軟性が必要であると意見が交わされた。議論の結果、稼働日の見直しや制度の検討が今後の課題となった。