令和3年第1回伊奈町議会定例会では、重要な議題が取り上げられた。
特に加齢性難聴者への支援が焦点の一つとなった。一般的に、補聴器は高価であり、特に年金生活者にとっては大きな経済的負担となると指摘されている。伊奈町では現在、身体障害者手帳を持つ難聴者に対し補助制度があるが、対象が限られた高い基準に設定されているため、広範囲の高齢者をカバーするには不十分だ。大沢 淳議員は、さらに多くの高齢者を支援する制度を導入するよう求めた。
また、気候危機に関する取り組みも議論された。国連のグテーレス事務総長が指摘したように、二酸化炭素排出削減の必要性が高まっている中、伊奈町も地域の取り組みを強化することが求められる。特に、地球温暖化への影響を軽減するための施策が必要であり、町としても環境への配慮をした施策を検討することが求められた。
ごみ焼却炉の種類に関しては、伊奈町クリーンセンターの焼却方式の確認がなされ、発電を行わない現在の方式から、今後の技術的な進歩による方向性に関する話もあった。プラスチックのリサイクルについても、その現実として、回収したプラスチックの多くが実際には焼却に回っていることが問題視された。
最後にスポーツ少年団への財政支援に関しても重要な話題となった。団員数が減少する中で、支援を強化する必要があるとの意見が出され、グラウンドの使用料の改定が困難な状況を踏まえた発言もあった。若い世代を育てるためにも、地域活性化の一環として、スポーツ奨励の意義が強調された。
これらの議論を通じて、伊奈町としての今後の施策に対する期待感が高まり、課題解決に向けた道筋が示されることが期待される。