令和4年12月の伊奈町議会で、上野尚徳議員は町の交通インフラやサービスの改善に関する一般質問を行った。この質問では、特にニューシャトルの運賃と町内循環バス「いなまる」に焦点が当たった。上野議員は、交通の便が悪いために町民が不満を抱いていると指摘し、運賃の高騰が人口流出の一因であると述べた。
ニューシャトルに関しては、議員が運賃の引き下げを求める理由は明確で、特に学生や高齢者が感じる負担が大きいと強調した。久木 正くらし産業統括監は、ニューシャトルの運賃について具体的な料金を示し、町及び県が引き下げ交渉を行っているものの、経営上の理由から難しいとの見解を示した。これに対して上野議員は、特に通学定期の負担が多い家庭の声を反映させ、その負担を軽減するための助成金を提案した。
「いなまる」に関しても、議員は双方向化の重要性を訴え、利便性の向上を目指すべきであるとし、運行している北循環及び南循環の惜しい部分を指摘した。彼は、公共交通の可用性を高めるためには運行ルートの再検討が必要であると提言した。具体的には、買い物をするために「いなまる」を利用した際の移動時間や利便性向上に向けて、より効率的な設計が望ましいと述べた。
また、がん教育については、栗原 惠子議員が中心として質問を行い、埼玉県が進めるがん教育の社会的必要性が強調された。教育委員会もその重要性を認識する一方で、具体的な対応策や現状の課題についても言及された。さらに、近隣市町と連携した公共施設の相互利用や、外来種害獣対策に関する質問もあり、地域の協力や新たな施策が重要視されている。
今回の定例会では、町の交通と教育に関する質問を通じて、伊奈町の抱える諸問題が浮き彫りとなり、それに対する具体的な解決策が求められている。今後の町の方針や取り組みが、町民の満足度向上と人口流入の促進に繋がることが期待されている。