令和4年9月15日に開催された本庄市議会第3回定例会では、市政に対する質問として、農業や教育、福祉に関する重要な課題が取り上げられた。
冒頭で倉林益代議員が、本庄市の農業の活性化について質問した。彼女は、日本の食料自給率の低さを指摘し、農業者の高齢化や後継者不足の問題を強調した。倉林議員は、「人・農地プラン」の進捗状況や本市の具体的施策の実施について質問を行い、「魅力的な農業の形の一つに市民農園がある」と述べた。これに対して、経済環境部長の韮塚亮氏は、本市が行っている農業支援施策の実施内容を詳細に説明した。
韮塚氏は、本庄市が県内でも有数の農作物の産地であり、上昇する生産量を背景に新規就農者への支援も行っていることを述べ、「新規就農総合支援事業」などを通じて実績を上げていると評価した。また、市民農園の運営状況についても触れ、ニーズの高まりを反映した運営が行われていると説明した。
次に、特別支援学級に在籍する生徒の進路開発についての質問も行われた。倉林議員は特別支援学級で教育を受ける権利に触れ、「障害者等が農業分野で活躍するための農福連携の必要性」を訴えた。教育委員会の高橋利征事務局長は特別支援学級の生徒の進路先や進路指導の状況について説明し、進路に関連する指導を強化する意向を示した。
議会ではまた、山田康博議員が、空調設備について質問した。彼は、学校体育館への空調設備の設置が重要であると強調し、当市でも空調機器の導入を求めた。教育委員会事務局長は、学校における空調設備設置の課題について詳細に回答し、現状では体育館における導入の難しさを説明した。市長もこの問題については敏感に反応し、実情を理解しつつ、今後の取組へ積極的に関与する意向を示した。
これに対し、山田議員は各種の空調装置の費用対効果も考慮する必要があると提案し、加えて森林環境譲与税について質問した。彼は、譲与税を有効活用し、環境保全に携わる重要性を訴えた。これに関して経済環境部長は、これまでの実績と今後の方針について説明を行い、地域の特性を活かした活用を検討していくことを約束した。