本庄市議会は令和4年8月29日に第3回定例会を開催し、市長提出議案に対する質疑が行われた。特に議題は幅広く、職員の定年引き上げや選挙運動用自動車の使用に関する条例改正、庁舎トイレ改修工事などが挙げられた。
注目されるのは、市長が提出した第54号議案に関連する職員の定年等に関する条例の一部改正である。これに関して、柿沼綾子議員が、60歳以降の働き方について具体的な例を挙げて質疑を行った。その中で柿沼議員は、福祉や再任用職員としての待遇について詳しく訊ねた。具体的には、定年が61歳に引き上げられた際の給料や退職金についての情報を求めた。これに対して総務部長の駒澤明氏は、詳細に定年延長や再任用に関する選択肢を説明し、職員への情報提供を強化する方針を示した。
また、選挙運動用自動車の公営に関する第58号議案についても、柿沼議員がコストの増加の背景について質問した。これは物価高騰を考慮した改正であるとされ、その旨を駒澤部長が説明した。何度も改正が必要とされる現状において、選挙運動が円滑に行われるよう、公費負担の上限を引き上げる必要性が強調された。
さらに本庄市庁舎のトイレ改修工事に関しても熱い議論が交わされた。この改修工事は約3億2,010万円の予算が計上されており、内田英亮議員が具体的な工事内容や運営方針について詳細な質問を行った。特に、和式トイレの全廃に向けた取り組みや、福祉対応のトイレ設置についても意見が交わされ、最新のバリアフリー基準に適した設計に向けた姿勢が感じられた。
最後に、次回の議会日程も報告され、議論は次回に持ち越された形となった。議会は9月14日から本会議を再開し一般質問が行われる予定であり、引き続き市民の関心を反映した議論が続く見通しである。