令和3年第3回本庄市議会定例会が9月15日に開催され、議員たちは市政全般にわたる重要な質問を行った。
特に注目されたのは、鳥獣被害対策についての議論であり、山口豊議員が現状と今後の方針を質問した。これまで本市でも特にイノシシやニホンジカによる農作物被害が増加し、アライグマやハクビシンなどの小型獣による被害も報告されている。現在、本市では広域での捕獲活動を行い、昨年度の捕獲数はイノシシ54頭、ニホンジカ160頭、アライグマやハクビシンは約200頭と報告された。特にアライグマが急速に個体数を増加させている状況にあり、その駆除に向けた施策が求められた。
市は今後さらなる対策として、捕獲従事者の育成を進める必要性を認識しており、狩猟免許つながる教育プログラムを充実させていく考えを示した。実際の捕獲については、地元猟友会との協力を強化し、各種セミナーなどを企画する意向も述べた。
また、ジビエ肉の利活用についても言及された。官民連携での処理施設設置も今後の検討課題とされている。捕獲した鳥獣が他の地域でペットフードとして活用されている現状を踏まえ、本市でも効率的な利活用を模索することの重要性が指摘された。
次なる焦点は、塙保己一先生の遺徳顕彰に関する議論で、地元の歴史と誇りを未来に向けて評価する動きが強調された。具体的な施策としては、75周年の記念誌発行や、記念碑の設置が提案され、教育委員会では既に計画を進めている旨が説明された。市民の皆様への正しい情報伝達を図るために、市と自治会での連携が一層強化される見込みである。これにより、地域住民の歴史に対する理解が深まり、コミュニティの絆が強化されることが期待されている。
鳥獣対策と顕彰事業のいずれも、本庄市民と広く連携していくことが重要であり、これからも市民一人ひとりの参加を促す施策が求められる。今後の施策実施にあたり、さらに良い情報発信や頑強な市民協働が強調された。