令和3年6月21日、本庄市議会第2回定例会が開催された。議員による市政に関する質問が行われ、特に教育現場での校則の扱いや職員のハラスメント問題、生理の貧困などが焦点となった。
まず、柿沼綾子議員が中学校の校則に関する改善の必要性を訴えた。校則が生徒の権利を尊重すべきであるとし、特に「ブラック校則」と呼ばれる厳しい取り決めが未だ存在することに対して問題提起を行った。教育委員会事務局長の高橋利征氏は、校則は生徒の健全な成長を促すもので、現在市内の各学校では、違反に対する指導の際に、生徒とのコミュニケーションを重視していると説明した。さらに、校則の見直しは学校ごとに行われる方針であることも強調された。
続いて、柿沼議員は市職員内のパワハラについても質問を行った。過去の議会で職員のハラスメントに関する相談が無かったとされていたことを受け、近年の相談状況や具体的な対応策について質疑を行った。総務部の駒澤明氏は、パワハラについての相談は年々増加しているが、具体的な懲戒処分に至った例はないと回答した。また、職員のケアについては保健師が関与し、定期的な相談機会を設けるなどの取り組みが進められているとした。
さらに、議会では「生理の貧困」についても話題に上り、柿沼議員が本庄市での具体的な取組状況を尋ねた。福祉部長の原史子氏は、現在社会福祉協議会を通じた支援が行われているが、継続的な供給体制の構築が課題であると認識していると述べた。更に、埼玉県からの災害備蓄品を通じた支援も模索していることが報告された。
最後に、救急医療体制についても焦点が当てられた。町田美津子議員が「救急遠方搬送」の現状を指摘し、地域医療の問題を指摘した。保健部長の岡野美香氏は、本庄市に基幹病院がないことが問題であり、医療機関の誘致が重要であるとの認識を示した。