令和5年度富士見市一般会計予算に関する審査が上程された。会議は令和5年3月10日に富士見市全員協議会室で行われ、出席メンバーは全ての委員。各種事業の予算案について厳しい議論が交わされ、特に約5倍に増額された産業振興基金に関する発言が注目された。
加賀奈々恵分科会長は、産業振興基金が令和6年度から令和9年度分を前倒しで積み立てた理由を説明。これに対し、篠原通裕委員は、「今の困難な経済状況を鑑みて、まず支援を本当に必要なところに優先して行うべき」との意見を述べた。これに対し、荒田和久産業経済課長は、「基金の活用は国の交付金を待ってから柔軟に判断する」と強調した。
次に、農業振興課長の村木保之氏は、認定農業者を支援するための補助金が前年より300万円増額されることを報告した。この予算の増加は、農業経営基盤の強化を目的としており、支援対象の経費として4種類を掲示し、特に直売所設置費用も補助対象になることを明らかにした。
また、環境課においてはごみ収集事業に関する費用が示され、不法投棄の対策費が45万円計上された。大堀一敏環境課長は、公道上の不法投棄処理について市民からの通報による回収を強化する意向を示した。
全体として令和5年度の予算においては、特に産業振興や環境対策への支援が重要な位置を占め、市としての経済的支援に向けた切れ目ない姿勢が求められている様子が伺えた。特に察知される意見は、計画的な支援が求められる中で、市民生活と産業に与える影響を常に考慮に入れた施策の重要性が強調されていた。