令和6年6月の市議会では、市民生活に直結する重要なテーマが数多くの議員から取り上げられた。中でも、「がん患者の生活の質向上」についての質問が目立っていた。特に、埼玉県が新たに実施する「がん患者ウェルビーイング支援事業」は、本市でも導入が検討されており、アピアランスサポートや終末期在宅療養支援が課題として浮き彫りになっている。
市では、がん治療を受ける中での心理的な負担軽減に向けた様々な支援策が検討されている。品質確保のために、アピアランス助成制度の導入が期待されるが、これについては具体的な事業化が求められる。市役所では、早急にこの事業を進める必要があると認識している。
また、若年世代のがん患者、いわゆるAYA世代への支援も重要視されており、特に在宅での介護支援が必要とされる。そのような中で、本市でも助成先として県の施策を活用する方針が強調されている。
次のテーマとして「自立支援協議会について」も取り上げられた。この協議会の重要性が増す中、個別の相談事例をもとに地域の課題を把握し、適切なサービスの整備を進める役割が求められる。協議会は定期的に開催され、各参加者の多様な視点から障害者支援に関する情報交換が行なわれており、その意義が再評価されている。
さらに、高齢者福祉の現状についても、多くの質問が寄せられ、特に単身高齢者世帯の増加が懸念される中で、生活支援体制の整備が必要であるとの意見が出された。これに対し、地域包括支援センターが中心となり、ボランティアを含めた地域での支え合いが提案されている。
最後に、地域公共交通に関する質疑が行われた。特に、市内循環ワゴンの運行改善や、新たな移動手段の導入について積極的な意見があり、利用者からの声を基にした選択肢の拡充が求められた。また、シェアサイクル事業も成長を続けており、さらに拡充する方針が示され、地域移動手段の多様化が図られる予定である。
このように、さまざまな議題が議論され、市民が安心して暮らせる社会の実現に向けての取り組みを進める意義が強調された。今後も市民のニーズを反映させた施策の展開が求められる。