令和3年第2回ふじみ野市議会定例会では、様々な市政に関する質問が行われた。特にヤングケアラーや医療的ケア児に対する支援は、多くの議員から取り上げられ、その重要性が再確認された。
初めに、山田敏夫議員はヤングケアラーの実態を問うた。ヤングケアラーとは、大人の代わりに家事や介護を担う子供たちであり、その数は中学・高校生で約20人に1人に達するとの推計がある。特に、家庭内での支援が必要なヤングケアラーへの取り組みが不足しているとの指摘があり、ふじみ野市としての支援体制の構築が求められている。
医療的ケア児についても同様に議論が進められ、新たに医療的支援が必要な子供たちの数が増えている現状が説明された。山中昇福祉部長は、医療的ケア児に対する市の支援策を詳述し、国や県の補助金をうまく活用しながら、医療的支援を充実させる立場を表明した。
また、子供たちの遊び場の確保についても照会された。市議会では、遊び場の整備や活用の重要性が強調され、多様な意見が交わされた。特に、ボール遊びができる公園の必要性が再度浮き彫りとなり、ユニークなアイデアが求められる声が上がった。これに対し、皆川教育部長は児童生徒の体力向上を図るための取り組みを述べ、全庁一丸となって施策推進に努める姿勢を示した。
さらに、社会的孤立防止策やコロナ差別防止に関する質問もあり、川畑京子議員が社会的孤立問題の現況を報告。孤立に苦しむ高齢者や若者の支援が急務であり、パートナーシップ制度の導入も含めた新たな支援施策が求められている。
伊藤美枝子議員は新型コロナウイルスワクチン接種に関する質問をし、高齢者向けの円滑な接種計画を進める意義について述べた。接種状況の県や市との連携が必要であり、特に自宅療養者への支援の必要性も強調された。
そして、最後に民部佳代議員がパートナーシップ制度の導入について質問。市長はこの制度が持つ意義を強調し、導入に向けた取組を進める意向を示した。制度はLGBTの権利だけでなく、すべての市民にとって重要な意味を持つと認識されている。
全体を通じて、市議会では子供たちや社会的弱者に対する支援策が重要視される中、今後の取り組みに期待がかかる。