令和3年11月22日、うるま市議会は臨時会を開催した。
本会議では、議事日程第1号に基づき、議題が進行された。
特に、小笠原諸島の海底火山噴火による軽石被害に関する意見書が大きな焦点となった。
発議第24号の提案者である佐久田悟議員(うるま市議会議員)は、意見書の提出理由を詳述し、早急な対策を求める必要性を強調した。
そこで、国や県に対し、軽石の除去及び損失補償、財政支援などの対応を進めるよう訴えた。
具体的には、「福徳岡ノ場」での噴火により大量の軽石が沖縄や奄美地域に漂着している。
このため、うるま市では漁業や観光が深刻な影響を受けており、養殖魚「琉球スギ」はエラに軽石が詰まる事例が多発している。
さらに、生産量日本一のモズクについては出港ができず、養殖作業に滞りが生じている。
その結果、地域経済への影響が増幅している。
また、本市唯一の離島である津堅島と本島を結ぶフェリーも航行不能となった場合、島民生活にも深刻な影響を及ぼす懸念がある。
議会では、軽石除去作業を進めているものの、海流や風の影響で漂着が続く現状が報告された。
このままでは、コロナ禍の影響だけでなく、軽石の影響も重なる結果となる。
水産業や観光業、さらには生態系への被害が懸念されており、迅速な対応が求められる。
意見書は、最終的に全議員の賛成で可決され、内閣総理大臣や各大臣、知事へ送付されることになった。
これにより、国や県の支援が期待されることとなった。
会議は、他の議題の整理を経て、全ての審議を終了し、閉会した。
議長の幸地政和氏は、各議員への感謝を述べ、臨時会の成功を確認した。