令和4年6月第160回定例会において、うるま市議会は一般質問を行った。この中で、特に注目を集めたのは帯状疱疹ワクチン接種費助成制度の創設に関する提案であり、仲本辰雄議員が高齢者の健康を守るため、その必要性を訴えた。
仲本議員は、帯状疱疹が高齢者に多く見られる疾病であり、発症すると苦痛が伴うことから、早期の予防策としてワクチン接種を全額助成すべきと提言した。しかし、金城妙子こども未来部長は、現状では国による定期接種が決定されておらず、全額助成には一般財源が厳しいとの見解を示した。一部助成の実施については今後の国の方針を見極める必要があると付け加えた。
次に、仲本議員は行政計画の策定業務についても言及。自治体負担の軽減を目的とした新たな方針の下、計画数の増加が問題視されている中で、うるま市は計画数を見直す方針を示した。具体的には、策定業務への職員関与を増やすことで、委託料の削減を図るべきとの考えを述べた。
さらに、農林水産部長は水産業の振興について、うるま市内の漁港施設の整備状況や防波堤設置の進捗状況を報告。長寿命化計画についても、いくつかの漁港での取り組みを明らかにした。
また、モズク網等の廃プラスチック処理に関する議論も行われ、廃プラのリサイクルや処理の現状が報告された。関係者は、プラスチック循環利用の重要性を認識し、効果的な処理方法を求めた。
新型コロナウイルス感染症に関する支援策については、抗原定性検査キットの無償配布の必要性が議論され、市長は継続的な支援を約束した。さらに、基地関連ではミサイル部隊の配備計画に対して市長は、国の責任においての進行を認識しているとしつつ、住民の生命や財産に影響があれば情報提供を求める考えを示した。
この一連の議論を通じて、うるま市議会は地域住民の安心と健康を守るため、さまざまな方策を模索していることが明らかになった。特にワクチン接種に関する支援策や障害者、高齢者への配慮などが強調され、今後の施策の方向性についてさらなる検討が必要であるとのことが議員から指摘された。