令和5年12月11日に開催された南城市議会定例会で、障害者福祉や市民サービスの向上を目指す重要な議題が取り上げられた。
障害者福祉に関する議論では、地域生活支援事業の委託先が「野の花」からの移行が決定した。福祉部長の外間勝利氏は、「野の花」の人員確保が難しく、地域福祉の充実が図れないとの理由から委託を終了するに至ったと説明した。新たな委託業者の公募が進められており、応募がない場合は市直営での実施も視野に入れていると言及された。
また、福祉の専門職の増員についても触れられ、市長の古謝景春氏は、地域の福祉サービス向上のための専門職配置や適切な予算確保を行う考えを示した。新しい専門職が追加されることにより、市民サービスが充実することが期待されている。
もう一つの重要な議題として、生理の貧困問題が挙げられた。この問題に関して、女子生徒が安心して学校生活を送るためにトイレに生理用品を設置しようという提案がなされた。教育部参事の與儀毅氏は、その取組みが進められていることを示したが、教育長の具志堅兼栄氏は「生理は女子だけのものではなく、男子生徒も意識する必要がある」との観点から、より幅広い教育が必要であると強調した。
また、保育体制の充実に向けても質の高いサービスを提供するために、担任業務を正規職員に担う重要性が浮き彫りになった。教育部からは、現場の意見を踏まえた人員配置の見直しが検討されているという報告もあった。
議会の最後には、かんがい排水事業の進捗についても質問がなされ、その前進を促す意見が述べられた。特に、農業振興の観点から、地域資源を活用した水の確保に向けた取り組みの必要性が訴えられた。
本議会は、市民福祉の向上や地域の発展に向けた重要な意見交換の場となり、多くの議員が地域社会の問題を改善するための具体的な提案を行った。