令和5年第4回南城市議会の定例会が6月20日に開かれ、公共施設や観光振興に関する多くの議論が行われた。
最初に、島袋裕介議員が公共施設について質問した。具体的には、奥武島いまいゆ市場の観光施設機能強化事業について進捗状況を確認した。農林水産部長の外間孝明氏は、基本設計が完了し、今年度の実施設計発注を終えたと説明した。また、飲食場の整備により観光振興に寄与することが期待されているとのこと。さらに、機能強化に伴いテナントの家賃に影響が出る可能性もあると発言し、議員からは、要請側の負担も考慮すべきという意見が出た。外間部長は市の施設であり、今後の指定管理者選定についても慎重に進めると説明した。
次に、第2次観光振興計画についても議論された。企画部参事の糸数義人氏は、改訂版では未実施の施策もある一方で、市民の幸福感に寄与する施策もあったと強調した。観光振興においては、地域特性を生かし、持続可能な発展を目指していく考えが示された。議員からは、観光振興が単なる数値目標に囚われるべきではなく、市民生活や地域振興にも注力する必要性が指摘された。
古謝景春市長は、南城市の観光振興には特に農林水産業との連携が重要であると繰り返し述べた。特に、公共の利便性を高めるために観光施設の設置に注力し、地域を挙げての取り組みが必要不可欠であるとの認識を示した。
また、環境整備についても話題となった。馬天港の照明灯や花壇設置など、地域の美化に向けてボランティア団体での取り組みが重要であるとも述べ、市民の協力を仰ぎながら充実した観光環境づくりを目指すとした。
最後に、国政においても沖縄県の特色を生かした施策が必要であるとし、海底光ケーブルの敷設についても早急に進めるべきだと要請した。これらの取り組みが南城市の振興に寄与することを期待し、全ての議員が地域への愛と誇りを持って議論を続けることの大切さが再確認された。