令和2年第1回南城市議会定例会で、過去の豚熱感染症の問題や、地域循環型農業の推進、多子世帯への支援についての具体的な対策が討議された。
南城市において豚熱は依然として深刻な問題である。農林水産部長の森山紹司氏は、感染症の発生に伴い、殺処分が行われる可能性を示しつつ、処分地を市有地に指定していることを報告した。牛や豚が感染する恐れがあるため、引き続き防疫対策の徹底が求められる。森山氏は「本社がある土木事業者を地元業者として取り扱い、いかに農家を支援するかを考えている」と述べた。
また、学童保育に関しては、経過措置が終了する中、各学童での受け入れ人数の基準についても言及され、特に玉城小学校では待機児童が発生する恐れがある点が強調された。これに対し、福祉部参事の宮城寛志氏は、全体として待機児童は発生しないとの見解を示したが、玉城小学校での人数管理には注意が必要との理解を示した。
さらには、久高島の観光振興に関する話題も取り上げられ、観光入域者数が年々増加する一方で環境保全への配慮が必要であることが指摘された。地域の自然資産保護を考慮に入れながら、観光振興の施策が進められることになる。
最後に、多子世帯への支援についても議論が交わされた。南城市は天山陵など、第一尚氏の文化に大きなつながりがあることから、地域の特性を考慮した支援内容が検討されることが望まれる。議会では、必要な支援策として明確な位置づけを示せるよう、市長は努力する意向を表明した。今後、地域の実情に即した支援策の具体的な方向性が期待される。