令和5年第7回南城市議会定例会が12月8日、午前10時に開会され、公共施設の有効活用を含め、様々な重要事項が討議された。
議題の中心には、南城市が抱える公共施設の有効活用に関する議論があった。特に、南城市庁舎や歴史文化の発信事業に対する具体的な計画が述べられた。島袋裕介議員は、公共施設についての質問をし、新庁舎の利用実績と市の見解を求めた。これに対し、総務部長の泉直人氏は、貸し出されているスペースの利用状況を詳細に説明し、「庁舎の展望ロビーなども含めた屋外スペースの有効活用を考慮したい」と述べた。
また、南城市歴史文化発信事業においては、教育部長の宮城光也氏が収蔵庫建設の計画や活用方針について説明。市内の文化財を保管する施設の整備が進行中で、観光客に向けた展覧会なども計画しているとのことだった。議員からは、収蔵庫の利用率向上と新たな展示機能の導入が求められた。
さらに、島袋議員は奥武島体験交流施設の機能強化についても言及し、施設の現状と改善点を挙げた。農林水産部長の外間孝明氏は、「施設内のテナント入居状況については、現在8店舗中7店舗が営業中で、活性化を図っている」との発言があった。利用者の視点を重視した新たな取り組みが今後の課題として浮かび上がっている。
国の物価対策の一環として補助事業がある中、景気回復の促進と市民生活の向上を図るため、南城市は新たな支援策の導入を検討している。これに対し、市長の古謝景春氏は「市民との対話を重視し、生活に寄与する政策を実施していきたい」と強調した。
議会の中で、交通安全についても問題提起がなされ、都市計画・交通課部長により交通量調査を行っている状況が報告された。今後、南部土木事務所との協議を進め、交差点の信号設置や横断歩道の設置を提案することが求められる。
今回の議会では、公共施設の活用に向けた具体的な方針が示され、市民の教育・福祉関連の要望にも着実な進展が期待される。また、土木部門に関する問題意識の向上が今後の課題として浮かび上がった。