令和元年第6回南城市議会の定例会が開催された。議程には議会録署名議員の指名があり、その後に一般質問が続いた。
今回の一般質問には、17名の議員がそれぞれの問題提起を行っている。中でも注目を集めたのは、中村直哉議員の質問である。彼は県営かんがい排水事業について、遅延理由や今後のスケジュールを問うた。また、水産業の振興策にも言及し、奥武漁港の拡張が進まない現状を訴えた。
農林水産部長の森山紹司氏は、かんがい排水事業について、貯水池の完成が令和4年度を予定しているとして、進捗状況を詳しく説明した。彼は「安定した農業用水の確保が遅れることは、農業の持続的発展に影響を及ぼすのでは」と指摘した。
同じく、堀川橋の周辺整備に関する質問も行われた。土木建築部参事の屋我弘明氏は、架け替えに向けての進捗状況についての答弁で、定期的に補修や補強を行うよりも、架け替えが望ましいとの見解を述べた。そして、県との協議も進めているとし、事業の長期化に懸念を示した。
さらに、交通安全対策の観点から若い漁業従事者の増加を踏まえた拡張が必要であるとも強調した。
教育に関する質問も多く寄せられ、新里嘉議員が市立幼稚園の方向性について述べ、補助員の位置付けがどう変わるのかをQ&A形式で議論した。教育部長の上原昇氏は、次年度も補助員は継続して配置する予定であると述べ、安心感を提供した。しかし、将来的には利用効率や人材確保の問題もあると懸念を示した。
地域公共交通網再編については、橋や歩道整備の重要性が取り上げられた。特に、バス停と横断歩道の関係について、多くの議員が安全対策や移動手段の利便性向上を訴えた。これに対し、担当部局では早急な対応を進めると回答した。
観光振興との関連でも、道路整備や交通安全施策が地域経済に大きな影響をもたらすことが再確認された。議員たちは、地域の課題の解決が市民の生活向上につながることを強調し、さらに市さまざまな取り組みの必要性を強調した。今後の施策が市民生活にどのように寄与するのかが注目される。
全体として、議会は市民の課題に対し多角的な視点から意見交換を重ね、より良い南城市の実現に向けた熱意を感じることができた。