南城市で開催された第7回南城市議会では、様々な社会的課題が論じられた。特に公共施設の整備や新型コロナウイルス感染症への対応が主要なテーマとして浮かび上がった。
最初に、公共施設についての発言があり、島袋裕介議員が公共施設の老朽化とそれに伴う統廃合の必要性について言及した。彼は、老朽化した公共施設が多く、設備の更新や大規模改修を行う必要があると強調し、具体的な対応策の策定状況を問うた。企画部長の糸数義人氏は、「個別施設計画については、令和2年度中の策定を目指しており、進捗を見守る必要がある」と述べ、今後の計画策定に向けた取り組みを示した。
次に、南城市の総合保健福祉センターの移転について議論が行われた。SR議員は、保健福祉センターの機能移転に伴うスケジュールについて質疑し、福祉部長の城間みゆき氏は「現在、各活動の調整を行っている」との回答を示した。また、センター利用者にとって安定した環境を維持することの重要性も強調された。
新型コロナウイルス感染症の影響で発生した社会的課題については、市長の瑞慶覧長敏氏が対応策を説明した。市の取り組みとして、観光業や飲食業への支援などの具体的な施策が示され、多くの職員が感染対策に従事している現況が報告された。
次に、公共交通網再編についても言及された。市民の足としての役割を果たしているNバスは、コロナ禍で利用者が減少しているが、利用促進策を通じて回復を目指す意向が示された。特に、土日祝日に行った無料運行は注目を集め、利用者増加に寄与したという。
さらに、南城市職員の採用人材育成についても討議された。新型コロナウイルスの影響を受けながらも、技術職の採用計画の進捗が報告され、職員の人材育成に関する方針も示された。市長は「地域に必要な人材を育成することが今後の視点である」と述べた。
仲間交差点の適切な安全対策や渋滞解消については、交通量調査などの実施が求められている。土木建築部長の玉城勉氏は、必要な対策を検討しているとしながら、「交通渋滞については地域的差が存在する」と言及した。
最後にカラスによる問題、特に農作物への影響についても話し合いが行われた。農林水産部長の嶺井洋氏は、カラス被害の状況を報告しつつ、今後の管理方法を検討することを約束した。また、カラウカハ周辺の整備状況についての報告もあり、文化財としての価値を認識しつつ、管理体制の見直しが検討される必要があるとされた。
議会全体を通じて、市民の生活の質を高めるための施策や対応が引き続き求められることが明らかとなった。