令和4年第208回名護市定例会が開催され、新しい議会メンバーが一堂に集まった。各議員が市民の代表として重要な課題に対する質問を行った。特に注目されたのは、地域の福祉や行政の取り組みについての質疑応答である。
まず、夜間保育に関する質問で、福澤奈美議員が、名護市内での夜間保育の現状と今後の取組について言及した。現在、名護市ではあすなろ第2認定こども園が夜間保育を実施し、利用者からのニーズがあることを伝えた。今後はニーズ調査を実施し、必要な対応を検討することを強調した。
障害者施設に関連して、福澤議員はショートステイの受け入れ先が不足している問題を提起。大城智美福祉部長は、ショートステイ事業所の増設が難しい現状を説明しつつ、利用者のニーズに応じた調整を進める意向を示した。また、基幹相談支援センターの設置についても、地域の相談拠点としての必要性が認識されていることが述べられた。
独居老人の孤独死についても質疑が行われ、福澤議員は見守り体制の強化を必要とする意見を代表して、不安を抱える高齢者への支援策を求めた。大城福祉部長は、地域の見守り活動や相談窓口の拡充など、市民との連携を深める努力を継続している旨を答えた。
続いて、名護市の今後の人口動態についての質問があり、現在設定されている定住人口7万人達成への計画が話題に。地域経済を活性化させようとする各施策が評価され、移住者の支援策や、安住環境を提供する方策も検討されている。
最後に、市民の声に関する議題では洪水対策やなごアグリパーク、ネオパークの有効活用に関する疑問が呈され、関連する部署からは進捗状況についての報告があった。特にネオパークについては、新たな動物の導入などへの期待が込められた。
議会の終わりに、神山正樹議員が交通安全に関連する信号機設置の問題について意見を述べ、名護警察署との調整を急ぐ必要性が強調された。市当局は、住民の安全を第一に考え、早急な対応を約束した。この定例会では、厳しい課題に真摯に向き合いながら、議員らが協力し、名護市の未来へ向けた具体的な施策を提言していく姿が印象的であった。