令和4年12月7日、名護市議会は第209回定例会を開催した。この会議では、議員からの一般質問において、さまざまな地域課題が提起された。まず、久志区防災機能強化整備事業について、宮城浩二企画部参事は現在の進捗状況を報告した。
久志コミュニティセンター裏手の久志川に避難橋を整備するための設計が完了したが、整備箇所が保安林に該当し、県との協議が進んでいるため、整備着手には引き続き時間がかかる見込みである。議員からは、進捗状況を地元に逐次説明するようにとの要望があり、市もその方針を受け入れる考えを示した。
次に、市道羽地大川線の進捗状況について、玉城勝建設部長は、令和4年6月の集中豪雨による崩落からの復旧が必要であることを説明した。現在通行止めが続いており、令和5年の工事着手を目指しているが、地域住民の利便性を考慮し、可能な限り早急に復旧工事を進めたい意向を示した。
また、辺野古区内の市道整備事業についても言及があり、進捗率は72.8%、整備延長は62.8%となっている。地権者との交渉が難航している案件があるため、名護市は引き続き丁寧な交渉を行う方針を示した。
教育行政についての質問もあり、名護市の小中学校において教員の不足はないと岸本尚志教育次長が答弁した。ただし、専門教科外の教諭がいることから、教育委員会は今後も業務負担軽減を図り、学級担任の配置に注力していく考えを強調した。
ヤングケアラーの問題については、教育委員会と福祉部との連携による取組が進められていることが報告された。さらに、子ども・子育て支援法に基づく支援の現状について、放課後児童クラブの整備状況や認可外保育園に関する補助案件についても説明がなされた。特に、補助金の拡充についての要望が強調され、子育て支援の充実に向けた今後の展望が期待される。