令和5年6月8日に開催された名護市第211回定例会では、保育士不足や待機児童問題が主な議題となり、特に陳情や請願の結果が委員会で議論された。この会議では、江木議長をはじめとする議員が多くの陳情に対して意見を述べ、その後の処理方法について協議された。
特に目を引いたのは、陳情第5号の「国民保護特殊標章の迅速な啓発」に関するものである。委員会報告では、早急なテレビやラジオなどメディアへの対応が求められている。これは、自衛策としての住民への啓発が重要であるとの認識を示している。
また、陳情第6号と第7号では、沖縄の基地問題に関連する提案が見受けられた。沖縄県知事に国連に対する提訴を求める意見書や、第二尚氏の意向に沿った国連勧告の撤回を求める意見については、審査不要と判断された。これに関しては、議員の間で異論もあったが、個別的案件とし、審査には値しないとの判断で通った。
続いて、待機児童問題に関して、幾つかの陳情が提出され、その大部分が継続審査となった。教育環境の改善や、保育士の処遇を改善する必要性については一貫した意見が見られた。特に陳情第14号で求められた公契約条例の成立や第15号の防災行政無線に関する議論は、実用性の高い実施案が求められ、現場のニーズを強調する声が上がった。
名護市議会議員、吉居俊平氏は、現在の保育士不足の現状を問題視し、特に子どもに対する教育の質を保つためには、配置基準の見直しが必要であると強調した。こうした声は、今後も配置基準が改善されない限り、同じ問題が繰り返される恐れがあるため、全国的に対応が求められる。現状では、毎年増加する保育需要に対し、十分な人材確保が困難な状況となっている。これを踏まえ、名護市議会は定期的な調査と改善を促進する必要があると考えられている。
その上で、これは技術的な問題だけでなく、労働環境全般の課題とも関連しているため、多様な側面での議論が必要とされている。保育者が安心して働ける環境を整えなければ、待機児童問題も根本的には解決しないという意見は、非常に重要である。
一方で、名護市では、国に対して積極的に財源や協力を求める必要が強調されている。国土交通省や厚生労働省との連携を一層深めつつ、保育の現場が求めるニーズをしっかりと把握し反映させることが重要だとされている。