名護市第204回定例会が9月2日に開催され、市民や関係者が見守る中で、重要な議題が検討された。
最初に取り上げられたのは、ワクチン接種状況についてである。名護市では、65歳以上の高齢者の2回目の接種率が83.5%に達したと報告された。この高い接種率は、仲本太市民部長を中心とした福祉部の奮闘によるものである。市民への周知や接種のしやすさを確保するため、夜間接種などの取り組みが進められている。
また、接種率の向上に向けた具体的な対策が説明され、各年代に応じた柔軟な接種体制が強調された。特に、若者世代へのアプローチとして、医療従事者のインタビューを掲載した広報紙の発行や、高校生への直接的な接種促進が行われる。最終的な目標として、全人口の接種率を令和3年11月末までに70%達成することを目指す方針が示された。
次に、名護市超高速通信サービス整備事業の進捗状況が報告された。この事業では、屋部区域や屋我地区域、二見以北地域における光ファイバー網の整備が進められている。工事は令和3年9月に開始予定であり、完了は令和4年3月を見込んでいる。これにより、地域間の情報格差が縮小されることが期待されている。
コミュニティバスの運行実証実験についても言及された。前回の実証実験では、年間120人の平均利用者数が記録され、商業施設の停車地の追加や、運行ルートの拡大が求められた。今年度はこれを反映し、運行ルートが拡大され、サービスの向上が図られる。また、運行開始日も9月15日とされており、地域住民への利便性向上が期待されている。
防災無線の未整備地域に関する報告もあった。屋部区上原地区という新興住宅地で防災無線が大学式しておらず、情報が届いていない問題が指摘された。市側は急ピッチでその整備の必要性を認識し、改善へ向けた取り組みを進める姿勢が示された。
最後に、屋部地区センター整備計画についての進捗が説明された。ブロック工事はこの夏に完了し、来年度に向けてさらに工事が進められる予定。地域住民が待つこのセンターは、コミュニティの核となることが期待されている。
全体を通して、名護市の行政の取り組みが地域のニーズに寄り添い、効果的な施策が実行される姿勢が示され、今後の展開が注目される。