令和3年第204回名護市議会定例会では、様々な議題が提起され、重要な決議や報告がなされた。
初めに、環境水道部長の佐久川博光氏が水道基本料金の減免に関する報告を行った。水道料金の影響に対する考慮が強調され、市民福祉の確保が優先されることが理解される発言が見受けられた。
次に広報広聴委員会の翁長久美子委員長が、令和3年度市民意見交換会の開催について報告を行った。本年度は新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえ、対面での開催を休止し、アンケートを通した意見収集を行うことが決定されたという。また、アンケート調査の結果は、10月以降に各常任委員会で議論される予定である。
特に注目されたのは陳情第99号と陳情第100号である。陳情第99号においては、中小零細事業者への影響が指摘されたインボイス制度の導入延期を求める意見書が提出され、大きな関心を集めた。川野純治民生教育委員会委員長は、「インボイス制度の導入は中小企業にとって死活問題だ」と述べ、早期の対応の必要性を訴え懸念を表明した。
一方、陳情第100号では、公的施設への生理用品配備が求められ、議員たちの意識が変わりつつあることが示唆された。市内で生理用品等の備付け状況についての調査が行われるが、現在の状況では、児童センター以外は備付けがないことが報告された。
決議案第11号に関しては、米軍普天間飛行場内における有機フッ素化合物を含む処理水の放出問題に対して、強い抗議が示された。金城隆委員長は、放出が強行されたことに対して激しい憤りを表現し、必要な対策を求める立場を貫いた。
総じて、議会におけるこれらの議題は市民生活に直接関わるものであり、それぞれの案に市民への配慮が求められていることが明らかとなった。議員たちは、議論を通して市民の声を反映させるための努力を惜しまない意向を示している。