令和4年第207回名護市定例会が開催され、特に名護市の環境政策に関する討議が多くの関心を集めた。市当局は、太陽光発電の推進や営農型太陽光発電（ソーラーシェアリング）の導入について説明した。
太陽光発電に関しては、名護市が住宅用太陽光発電システムの設置を24年度から推進しており、394件の設置が行われたことが報告された。渡具知武豊市長は、沖縄電力との包括連携協定により、脱炭素社会の実現を目指し、さらなる導入を図る意向を示している。また、営農型太陽光発電の取り組みも紹介され、平均反収をクリアしている農家は3件のみで、事業の効率的な運営に向けた課題が指摘された。
名護湾沿岸基本計画に関連する討議では、21世紀の森公園周辺の整備に向け、施設整備の提案が検討されている状況が報告された。観覧車設置の提案についても、民間事業者からの活発な意見交換が求められており、名護市の観光資源としての期待が寄せられた。特に市内外からの参加事業者を対象としたトライアル・サウンディングが計画され、地域の活性化を図る取り組みの一環として注目されている。
一方、男女共同参画に関する取組では、女性の活躍を後押しする講座が開催され、市職員が参加する形で意識啓発がなされている。名護市では、職場環境の整備と育児支援を通じて、男女共同参画社会の実現に向けた努力が継続中であり、今後もその取組が重要視される方針である。
また、市道の維持管理や防災対策に関する質問も相次ぎ、特に伊差川周辺の冠水問題や、道路照明の設置に関する要望が訴えられた。市当局は迅速な対応を表明し、今後の改善策を明言した。
今回の定例会では、令和元年度の待機児童解消に向けた施策や、子どもの貧困問題にも触れられ、名護市が直面する課題へのアプローチが示された。市長の公約に基づき、社会全体の支援を得て、名護市の顕著な成長を期待する声が会議の中で高まった。それらを踏まえ、名護市の未来に向けたポジティブな展望が広がっていることが印象的であった。