令和4年12月15日、宮古島市議会第9回定例会が開催され、多岐にわたる一般質問が行われた。
まず、学校施設に関する質問が上地堅司議員より行われた。市内の学校施設の修繕件数について教育部長の砂川勤氏は、幼稚園29件、小学校92件、中学校59件の申請があると報告。特に平良第一小学校と福嶺小学校では、体育館の雨漏りやベランダの天井剥離が指摘され、迅速な対応が求められている。下地茜議員も修繕の優先順位について質問し、教育委員会の裁量に基づく予算確保が必要であると強調した。
ICT交流センターの目的についても言及があり、情報政策課長の池間幸生氏は、センターが先進技術による産業振興を目的とし、エビデンスに基づく利用実績の増加を確認しているとの報告があった。具体的には、コワーキングスペースの利用人数は前年の3倍に増えているという。
次に、道路行政に関する質問には建設部長の大嶺弘明氏が登壇。伊良部の道路において草木の繁茂が指摘され、早急な除草作業の実施が約束される一方で、平良中学校周辺での冠水問題も再確認された。これは地域の浸水対策と合わせて県とも協調し、広域的な対策が必要であるとされている。
国民保護に関連する問題については、総務部長の與那覇勝重氏が、全ての避難所の運営見直しを行う意向を示し、住民への周知や訓練も強化していくと報告した。特に、国民保護計画の策定に向けて迅速な対応が求められている。
環境行政においては、環境衛生局長の下地睦子氏が、グリストラップに関する市内業者の現状や、脱水汚泥の利用について説明。また、不法投棄の防止に向けた施策が進行中であるとし、市民の協力も呼び掛けられた。
市民生活行政についても質問があり、特に障害児医療費助成の追加施策について多くの声が挙がった。福祉部長の仲宗根美佐子氏が、現行制度の運用状況を説明しつつ、更なる制度拡充を行う意向が示された。特に、育児中の保護者との間での支援のバランスが求められている。
最後に、観光行政では、観光客数が増える中でのタクシーやレンタカーの利用状況が取り上げられ、宮古島内を循環するバスの運行開始が強調された。市の観光施策と交通政策が一体となる必要性が訴えられた。
このように今回の議会では、教育、環境、生活関連、観光等の各分野で多くの意見が交わされ、より良い宮古島の実現に向けて、議員の熱意が伝わる内容となった。これからも地域の課題に対する積極的な議論が続いていくと期待される。