令和6年第2回宮古島市議会定例会において、一般質問が行われた。議題には、上野庁舎の利活用整備計画や災害に強い地域づくり、さらには水上オートバイ利用に関する条例の適用についても言及されている。
特に注目されたのは、我如古三雄議員による上野庁舎の利活用整備計画に関する質問である。この整備計画に関して、上野自治会からの要望書に基づき、地域住民の意向を尊重した運営が行われるべきだとの意見が強調された。我如古議員は、「この庁舎は地域住民にとっての重要な拠点である」と述べるとともに、出張所の移転問題にも触れた。市長は、地域住民との対話を重視し、理解を深めるための努力を続けると発言した。
次に、災害に対する町づくりについての議論が進行した。自治体としての役割は、地域住民の安全を確保することであるとの認識が共有され、与那覇総務部長は「宮古島市地域防災計画の修正に伴い、防災マップの作成を進める」と述べた。これは、地震や津波の被害を軽減するための重要な施策である。
また、水上オートバイ等の利用規制に関する条例についても話し合われた。観光客や地元住民の安全を守るため、蔓延する水上バイク利用によって生じる問題に対処する意義が強調された。市長は、「ブイの設置位置の検討や水上バイク利用者との調整により、安全対策を強化していく必要性がある」と語った。これらの施策は、観光地としての宮古島にとって、持続可能な発展を実現するために欠かせないものである。
最後に、クルーズ船寄港に伴う問題が提起された。砂川和也議員は、「クルーズ船の寄港に対して市民からの不満が高まっている」と訴え、観光受入れ体制や費用負担の不平等を解消すべく施策の見直しを求めた。観光商工スポーツ部長は、今後の対応策として「各方面からの意見をもとに、地域経済への影響を考慮した施策を検討していく」と述べた。
この会議は、地域住民や観光客の安心・安全を守るための具体的な取り組みが重要であることを再認識させる機会となった。市長や関係部長の発言からは、地域の意見を取り入れつつ、実現可能な施策を進めていく姿勢が示され、参加した議員たちからも積極的な意見が相次いだ。今後、更なる報告が期待される。