令和元年第4回宮古島市議会定例会が6月13日に開会した。議会では、議員上里樹氏に対する懲罰の件が大きな焦点となった。上里樹氏は不穏当な発言を理由に懲罰特別委員会から「公開の議場における陳謝」を求められたが、同氏はこれを拒否した。このことが議会の秩序を乱したとして、最終的には3日間の出席停止が決定された。
懲罰特別委員会では、上里樹氏の発言が市議会の秩序を損なうものであったかどうか、厳しい審議がなされた。議員の間でも意見が分かれ、賛成あるいは反対の発言が相次いだ。特に、島尻誠氏は、「議会を混乱させたのは市長の答弁にある」と主張した。これに対し、議長の佐久本洋介氏は「議会内での発言が懲罰の対象である」と強調した。
その後、議会は他の議案に移行し、令和元年度一般会計補正予算に関する審議が行われた。この補正予算には、平良学校給食共同調理場の民間委託や老朽化した建物の解体費用などが含まれている。市長の下地敏彦氏は、予算が必要な理由として、整備の必要性や人件費の高騰を挙げた。加えて、上里樹氏に関連する懲罰動議の背景についての質疑も多く行われた。
議場では、懲罰や予算に関する質疑が続き、各委員からの意見も活発に交わされた。特に、観光振興の観点から調査委託についても言及され、宮古島市の観光地インフラ整備が急務であることが強調された。
このように、議会は懲罰問題と合わせて市の予算案に関して多岐にわたる審議が行われ、今後の宮古島市の方向性が示される重要な場となった。議会はこの日で散会し、今後の課題に向けての準備が進められることとなった。
また、上里樹氏に対する懲罰決議は、今後の議会運営にも影響を与えることが予想され、さらなる議論が必要とされることも仄めかされた。