令和5年度宮古島市一般会計補正予算が審議された定例会が、9月7日午前10時に開幕した。
今回の補正予算では、農林水産業の振興や福祉事業の充実に重点が置かれている。
議案第63号の令和5年度一般会計補正予算について、まず農林水産部長の石川博幸氏が説明に立った。
農業振興費における園芸施設設置事業補助金の増額が計上され、主にパイプハウスの設置に向けた支援が期待されている。
また、宮古島肉まつりの実施に向けて315万円の予算が計上され、地域産品のPRを促進すると強調された。
他に、浜の活力再生成長促進交付金事業として、漁協荷捌き施設整備事業に対する1,004万円の補助金が含まれており、これは宮古島漁業協同組合の荷さばき施設の設計費に充当される。
このほか、同じく水産業振興や教育費にも予算が計上され、無線LAN環境の整備にも力を入れる方針が見える。
また、農業委員会委員の任命に関する同意案については、委員選定の透明性が問われている。
議員からの質疑に対し、総務部長の與那覇勝重氏は「適正なプロセスを経て選任を行っている」と答えつつも、現在の透明性に疑問の声が上がっている。
具体的には、選出された農業委員の業務専念と地域の声を反映させるために、より中立的な立場からの意見を反映させる必要性がある。
この委員選定に関わる資料の一部が黒塗りで提供されることに関して、議員からは情報公開の観点からも疑問が呈された。
市長の座喜味一幸氏は、「個人情報の保護を考慮しながら、情報の公開に努める」と述べたが、議員はその主張に対しさらなる説明を求めた。
最後に予備費の補正も行われることとなり、台風災害に備えて地方創生の取り組みが着実に進められていることが期待される。