令和元年6月の石垣市議会定例会では、重要なテーマとして自衛隊配備問題や住民投票について多く議論が交わされた。井上美智子議員は自衛隊配備の影響に関して、住民の飲料水や農業用水への影響を懸念すると共に、市独自の調査の必要性を訴えた。
自衛隊配備計画においては、特にカンムリワシの営巣状況が提起された。市議会では、カンムリワシの営巣活動を理由に工事の一時中止が求められたが、再び工事再開となった経緯があり、教育委員会の答弁では、工事エリアと営巣エリアの距離が300メートルから500メートルあることから影響が少ないと説明した。しかし、環境保護の観点からは疑問が残る。
また、住民投票については、模範的な請求が1万4,263人の署名をもって行われたが、市長はその請求を拒否する辛辣な態度を取った。市の自治基本条例に従って住民投票の実施が必須であると強調する意見が多く、市民の意見を反映する仕組みの重要性が訴えられた。市民の声は、住民投票の実施が不可欠であるという意見が強く、議会側にも大きな影響を及ぼす。
さらに、伊原間診療所の閉鎖も重要視された。高齢化社会に伴い、地域住民の医療ニーズに対する役割が問われる中、診療所の必要性が浮き彫りになった。本市は今後の医療提供体制の見直しや、持続可能な地域医療の形について一層の検討が求められている。
また、待機児童の問題も深刻であり、特に1歳児が大幅に増加していることから、保育サービスの拡充が急務となっている。教育行政においては、幼稚園の将来や施設整備について参加者の不安の声が多く挙がった。
最後に、公共施設のトイレの洋式化や待機児童の問題など、地域のインフラ整備に関しても多くの意見が出されたことが議事録から読み取れる。市民の安全・快適な生活のため、これらの問題に対して行政の透明性と市民参加型の施策が強く求められている点を付け加えたい。