令和2年3月13日に開催された石垣市議会定例会では、様々な重要テーマについて議論が展開された。特に自衛隊配備問題や地域の水問題は、多くの議員の関心を集めた。自衛隊の配備に関しては、新垣重雄議員が現地の立地条件や工事着工の環境アセスメントについて質問し、部長は石垣島への配置について、防衛省からの調査結果をもとに、適切と判断された土地を選定したと説明した。
水問題については、同議員が現建設地での水源涵養について懸念を示し、水道部長は取水計画を明らかにした。取水計画では、最大計画取水量が31,740立方メートルに対し、実績の取水量は24,613立方メートルであり、今後の水使用についての検討が必要とされている。
また、カンムリワシの保護についても質問が上がり、市民保健部長は環境モニタリング調査の実施状況について詳細に報告した。特にカンムリワシの出現状況を月に2日間の頻度で調査し、その結果は翼を持つ生物の保護に貢献していると強調した。これに加え、文化行政の予算に関する質問では、博物館建設や文教予算についての具体的な取り組みが議論された。
さらに、長山家康議員はゴルフリゾート建設推進についての進捗状況を述べ、地域未来投資促進法の活用を通じて順調に進行していると説明した。一方で、課題として土地利用調整が挙げられ、調整が長引いていることが指摘された。その後、移動支援や人材不足についても詳細な議論が行われ、竹富町の移動支援事業が例に出され、市が検討を重ねる必要性が強調された。
総じて、本議会では市民の生活や環境に深く関わる問題が取り上げられ、それぞれの施策に対する理解と合意形成が求められる場となった。市長は市政運営において、意見の多様性を認め、真摯な議論を重ねて適切な政策を導入する必要性を語った。自治体としての役割を果たすために、今後も市民の意見を尊重し、具体的な行動に移していくことが重要であろう。