令和3年第10回石垣市議会定例会は、12月15日(水)に開かれ、様々な議題が取り上げられた。
まず、部活動指導員についての議論が展開された。「部活動指導員人材バンク」が設置されたが、登録者数はわずか3名であり、外部コーチは46%が不安を感じているとの報告があった。市の教育部長は「部活動指導員には資格があり、外部コーチは非公式であるため、状況を見ながら地域移行の検討を続ける」と述べた。石川勇作市議は「指導員の増加が必要だ」と強調し、教育委員会の姿勢にも一層の注視を求めた。
次に、いじめ問題が浮上した。当市では過去5年間で小学校3049件、中学校66件のいじめ件数が認識されているが、根本的な解決には至っていない。教育部長は「いじめの未然防止策を強化し、教員の認知を高めている」と説明したが、石川議員は「いじめが続くのは大きな課題」と指摘し、さらなる具体的対応を要望した。特に、SNSなどを利用した新たないじめへの対策が必要であるとした。
さらに、GIGAスクールについて、教育部長は「タブレット端末の普及が進んでおり、教育現場での利用も増加している」と報告。しかし、運用に関しては依然として不安を持つ教員もいて、スムーズな運営が求められる。石川議員は「タブレットを利用して自学力を育む施策が必要」とし、現状の課題を提起した。
ひとり親支援については、「きむぬふぁ応援パスポート」の配布が発表され、児童扶養手当を受給する837名に応援パスポートが送られ、地域店舗での支援サービスが利用できる。しかし、石川議員は全てのひとり親家庭にもパスポートを配布すべきと強調し、より広範囲な支援の必要性を訴えた。
また、旧庁舎跡地の利用計画の進捗が説明され、近く商業施設が予定されており、稼働が当初よりも早まる可能性が示唆された。地代収入が年間およそ2,140万円となる見込みで、さらなる地域活性化が期待されている。