令和5年9月14日に開催された第7回石垣市議会定例会では、畜産行政や公共交通、地域の青年会の活性化など多岐にわたる議題が審議された。特に、畜産行政に関する質疑が多く行われ、今後の農業支援策や地域経済の活性化に向けた議論が交わされた。
議員からは、セリ子牛の県外出荷に伴う輸送リスクや、配合飼料の価格高騰への対応策について質問が相次いだ。東内原とも子氏は、畜産農家の現状について触れ、子牛セリ値の暴落が飼料高騰の影響で農家に与える負担を懸念した。農林水産商工部長の棚原長武氏は、飼料高騰に対する支援策として、国や県の支援事業があることを説明し、具体的には沖縄県和牛子牛価格安定特別対策事業が進められていると述べた。また、輸送中の死亡事故を減少させるための改善策が講じられているとも語った。
白保地区におけるバス停上屋の設置についても意見が出された。高齢者利用者への配慮から、設置要望が多数寄せられており、建設部長の運道徹氏は、必要性に応じたバス停の設置が検討されていることを報告した。さらに、青年会の活性化については、地域の文化を継承するための青年の役割が強調され、教育部長の天久朝市氏がその重要性を認識していると発言した。
また、伊原間のスクールバス利用に関する質問では、教育部長が、幼稚園児の送迎について配慮が必要であると説明した。市では、保護者からの要望に応じた説明が行われることが求められる。
最後に、幼児教育保育施設入園に関する加点制度についての質疑もあり、福祉部こども未来局長の伊盛加寿美氏が、新たに加点が設けられ、卒園児にプラス8点が付与されることを解説した。これにより、企業主導型保育事業所卒園児の入園がしやすくなることが期待される。
多岐にわたる議論が交わされた今回の定例会で、地域の課題に対して今後どのように取り組んでいくか、期待が寄せられる。