令和元年度第4回石垣市議会定例会は、令和元年6月24日に開催され、多くの議員が一般質問を行った。議題の中でも目立ったのは、自衛隊基地建設問題と高齢者の自動車運転免許の自主返納の取り組みについてである。
初めに、自衛隊基地建設問題について、長浜信夫君はカンムリワシの営巣が確認されたことに関して、防衛局の工事判断を厳しく批判した。防衛局が「繁殖に影響のない手法で工事を進める」と主張する中、長浜君は、「現状の調査が不十分であり、地域の貴重な野生動物が影響を受ける可能性がある」と強調した。特に、カンムリワシの繁殖活動にかかわる時期に工事が実施されることに懸念を示した。
続いて、高齢者の自動車運転免許の自主返納についての質問も多かった。米盛初恵君は、昨年発生した痛ましい交通事故を例にあげ、高齢者が運転を続ける危険性を指摘し、自主返納を促進するための経済的支援を求めた。また、現在の交通手段の不足が高齢者の自主返納を妨げている状況を指摘し、役所として取り組むべき施策について要求を行った。
さらには、幼児教育・保育無償化の実施についても質疑があり、福祉部こども未来局長は、無償化による保育所の利用増加が保育の質に与える影響について市なりの対策を検討していると答えた。特に、保育士の配置人数が不足している無認可施設の現状とその対応についても触れられた。
また、海洋漂着ごみの清掃問題も取り上げられ、環境保護の観点から市民ボランティアによる清掃活動の重要性が強調された。この活動を支えるためには、行政の支援が必須であるとの意見が多く寄せられた。
このように、さまざまな質疑が行われた本定例会は、地域の環境問題や高齢社会における自動車運転に対する切実な課題が浮き彫りになった。議員たちは、市民の声に耳を傾けながら、これらの問題解決に向けた対応を求めていた。今後の議会に注目が集まる。