令和5年9月12日に行われた石垣市議会では、複数の重要な議題が議論された。特に水道水の安全性と空き家対策、さらには学校施設の修繕に関する質問が目立った。
水道水の安全性については、大道夏代議員が水質検査の実施状況と老朽管の割合について質問を行った。水道部長の比屋根悟氏によると、法定耐用年数40年以上の水道管が約12.3%存在し、アセットマネジメントによって管理されていると説明した。老朽管の更新に関しては、過去5年間で年間約2km程度の更新が行われているが、さらなる措置が求められることも議論された。
続いて、空き家対策について道議員は、市が実施している空き家バンク制度の内容と現状を問うた。建設部長の運道徹氏は、311件の空き家が調査され、所有者に対する適切な管理を促すための通知が行われていることを強調した。改善が見られた件数は限られており、今後の対策が必要とされる。
学校の修繕や給食センターの環境についても議論が続き、特に給食センターでは、調理員の労働環境改善に向けた取り組みが求められた。教育部長の天久朝市氏は、調理室の熱さが過酷であるとし、改善策の検討を述べた。また、栄養機能食品が保管されている件についても議員からの関心が集まり、市側の説明に疑問が投げかけられた。
さらに、平久保駐車場の整備問題や、平久保半島エコロードの現状改善についての質問もあった。これに対し、建設部長は、地権者との交渉が難航していることや、エコロードの整備方針について説明した。特に環境保全に焦点を当てたエコロードに関しては、自然と調和した整備が進められており、今後の利活用の拡充が期待される。
なお、最後に行われた尖閣諸島周辺の海洋調査についても行われ、上陸調査の必要性が強調される中、国への要請が決意された。市長の中山義隆氏は、尖閣の管理に対する責任を認識し、その実施を関係者に訴えていく方針を示した。