令和6年6月17日に開催された北谷町議会の定例会では、防災対策や教育行政、高齢者福祉、さらには子供たちの安全など幅広いテーマが議論されました。
特に防災に関する問いが強く、一般質問では大浜ヤス子議員が近年発生した津波警報に伴う避難の実態について言及しました。彼女は、避難訓練の成果は津波警報に活かされたのか、地域住民が安全に避難できる環境が整備されているかを問い、町長の渡久地政志氏は「約2540名の住民が避難所へ向かったが、まだまだ課題が残る」と説明しました。さらに、嘉手納基地とキャンプフォスターへの避難協定についても評価しつつ、課題があることも指摘されました。
また、教育行政については、仲宗根由美議員がGIGAスクール構想の進捗状況を尋ねました。原田利明教育長は、ICT環境の拡充に向け、全児童生徒にコンピューターを配備したことを報告し、今後5年にわたって端末の更新等を進める方針を表明しました。特に、デジタル技術の利活用を高め、児童の学力向上を目指すことが重要視されています。
高齢者福祉に関しても議論が行われ、渡久地町長は、認知症の方への支援策や孤立する高齢者の見守り体制を強化する必要があると述べました。町内の75歳以上の高齢者は3000人を超え、その中で独居世帯も多いことから、個別の支援計画の実施に向けた取り組みが求められています。
最後に、特定化学物質のPFASについても触れられ、町民からの健康被害に対する不安の声に応える形で情報提供が進められるよう、また国への要望活動についても強化されるべきとの意見が出されました。