令和3年3月津山市議会定例会が開会し、主に予算案や市政の重要課題が議題とされる。
市長の谷口圭三氏は、施政方針の中で、新型コロナウイルス感染症対策に特に重きを置いていると示した。感染症の影響を受け、医療や福祉現場への支援に心を砕く姿勢を強調した。65歳以上の高齢者へのワクチン接種が既に始まっていることにも言及し、準備状況を説明した。
さらに、市長は、財政再建の必要性を訴え、社会保障関係経費の増加や建設事業の影響を挙げた。「私たちの財政状況は依然として厳しい状況にあり、一定の構造改革が必要です」と言い切った。これは地方財政計画を基にした予算の見直しを意味し、今後の効率的な資源運用が求められる。
次に、経済活性化の策として、地域循環型経済への転換を掲げた。新たな日常に備え、生産性向上やデジタル化の推進を約束し、「アフターコロナでの地域経済の復興に全力で取り組みます」と述べた。市長は、特に農林業分野の促進を重視し、地域商社を中心に新たなビジネスモデルへの取り組みを推進する意向を示した。
また、市政運営における少子・高齢化対策については、「この課題に対応するため、地域全体で支え合う体制を整備する必要がある」と強調した。高齢者や障害者が住み慣れた地域で生活続けられるよう支援を進めるとともに、若者の定住促進を図る方針だ。
次に、人材育成政策にも言及した。「新しい学問に挑み、社会に貢献できる人材の育成を目指します」とのメッセージを市民に伝え、教育施策を一層充実させると述べた。ICT環境の整備や先進技術を取り入れた教育手法の構築がダイナミックに進められる見込み。
議案第67号から第120号までの様々な予算案も提出され、予算の総額が457億300万円に上り、前年度と比べやや減少したと報告された。市税の減収やコロナ対策の必要性により、殆どの経費に見直しがかかる中で、地域の将来に向けた計画的な施策が求められる場面が見受けられた。