令和6年6月7日、真庭市議会の第2回定例会にて多くの重要な議題が取り上げられた。特に際立ったのは地域交通システムの構築と脱炭素社会についての議論であった。吉原啓介議員は地域交通システム「チョイソコまにわ」の取り組みについて言及し、実証事業の現状と今後の推進方針について市長に質問した。
その中で、吉原議員はチョイソコの登録者数が1,078人に達し、利用状況が好調である一方で、運行エリアの設定や時間の拡大の要望が寄せられていることを指摘した。市長の太田昇氏は、運行に際して見えてきた課題を認識しつつ、地域交通の効率的な運用に向けた取り組みを続けると述べた。さらに、運転手不足や運営コストの問題も明らかとなり、協力体制の強化が必要であることを強調した。
また、脱炭素に関しても吉原議員の質問があり、今年度から設置された地域エネルギー政策課の役割が期待される。市長は市が進める公共施設への木質ボイラーの導入や、国内製品の再活用がコスト削減に成功したことを報告した。地中熱利用の可能性についても触れ、真庭市が持つ自然エネルギー資源の最大限活かす方針を強調した。
一方で文化財の保護と活用についても、伊賀基之議員から質問があった。市内に多くの文化財が存在するが、保護状態や管理についての問いかけがなされ、市長や教育長から現状の取り組みと今後の方針が説明された。特に、文化財廃棄のプロセスが遅れがちであることが指摘された。また、真庭市内の博物館や資料館についても、改修やリニューアルの必要があるとの意見が出されつつ、訪問者の増加に向けた取り組みが求められた。
また、真庭市立園の環境改善についても話し合われた。淺野和昭議員は、ICT導入での勤務シフトの作成や保育士の業務負担軽減が求められる中、行政がしっかりと支援を行う必要があると強調した。政府の関連法令を念頭に置いて、労働環境の整備を進める重要性を説いた。特に、職員の個人活用の必要性と、円滑な情報共有の実現に向けた取り組みが重要であるとされた。
最後には、地域における多世代が集う場の整備や真庭市立高校の在り方についても意見が交わされた。 市民が直面する課題解決に向け、真庭市として強い連携を持って進む姿勢が期待される。特に、将来に向けた教育や文化の振興について、地域全体で支え合うコミュニティを形成する重要性が再認識された。市の職員に対しても、地域課題へ向けた意識と活力を向上させることが求められ、今後の政策形成に寄与することが期待されている。