令和四年九月津山市議会定例会では、多岐にわたるアジェンダが議論され、市民の生活や福祉に関する重要な問題が提起された。
まず、新型コロナウイルス感染症対策について、津山市内での感染状況は深刻であり、第七波による影響が懸念されていると報告された。特に家庭内感染が広がり、高齢者の入院が難しい状況が続いていることから、学校給食費の無料化や子ども医療費の拡大、新たな支援金の創設が求められた。
美見みち子議員は、学校給食費の二学期及び三学期の無料化を提案し、また子ども医療費の高校卒業までの無料化についても言及した。これに対して、市長は、各事業との整合性を重視しながらの検討が必要との立場を示した。
次に、中小業者への支援策についても議論が行われ、燃料や物価の高騰に直面する業者への具体的な支援金の検討が必要であるとの声が上がった。また、美見議員は医療機関への支援の重要性を訴え、発熱外来への国からの支援継続を求めるべきだと強調した。
さらに、地域エネルギー施策については再生可能エネルギーの導入と地域脱炭素への取組が議論された。中小企業者について、明楽智雄産業経済部長は公共交通等事業者支援助成事業の実施など、地域振興に向けた具体策を講じていると述べた。
スポーツ振興においては、津山市スポーツ協会からのプール建設要望が取り上げられ、プール建設に関する経過と現状が説明された。市長は積極的な検討の姿勢を示しつつ、財政面での課題も認識していると発言した。
神楽尾城跡と神楽尾公園の整備に関しては、観光資源としての重要性が改めて認識され、今後の整備計画に期待が寄せられている。観光文化部長は、地域資源としての活用や周知活動を強化する方針を示した。
議会の質疑応答を通じ、現状の課題や市民のニーズに対する意識が高まっていることが伺えた。市がどのようにこれらのニーズに対応していくか、今後の動向が注目される。