令和5年3月津山市議会定例会が3月6日に開催され、様々な議題が取り上げられた。
特に注目されたのは、2040年に向けた救急医療基盤の整備についてだ。岡田康弘議員は、将来的な人口減少の中で高齢者を支えるための施策が求められていると主張した。具体的には、中国自動車道から津山中央病院への救急車専用退出路の整備を求めた。岡田議員は、現在の救急搬送体制では時間がかかり、命に関わる問題ともなりかねないため、早急な対策が必要と強調した。
これに対するこども保健部長の奥田賢二氏は、津山中央病院が担う役割の重要性を認識しているとの立場を表明し、高速道路利用の促進を通じた搬送時間の短縮に言及した。さらに、救急搬送に係る広域連携の必要性も訴えた。
また、他の発言者からは、豪雪に関する危機管理体制の見直しが求められた。
森岡和雄議員は、記録的な雪が市民生活に与えた影響について、復旧が進んでいると述べつつも、地域の協力を促進する必要性を強調した。彼は、町内会などに協力を仰ぐことの重要性を指摘し、今後の対応策についても具体的な提案を求めた。これに対し、総務部参与は地域の自主防災組織との連携強化を進め、情報共有を図ることを約束した。
教育分野でもデジタル化が進みつつある。特に、GIGAスクール構想の提供する1人1台の端末がどのように活用されているかが重要視された。
教育次長は、AIドリル「navi」やVRを用いた教育実施の効果について説明し、具体的な成果が現れていることを強調した。また、教育現場での課題としての読解力向上のため、具体的な取り組みを進めて行くことを明言した。さらに、教育長は、子どもたちの未来へ向けた教育への取り組みとして、柔軟性を持たせた施策の重要性を伝え、地域とのつながりを重視する方針を示した。市としても、児童・生徒一人ひとりに合った学び方を維持する取り組みを推進する考えを述べた。
このように、多様な議題が議論された中、津山市は今後の課題に向けた具体的な方針を示しつつ、地域住民のニーズに応える施策を展開する姿勢を明らかにした。機会を捉えた市政運営が期待されている。